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異世界ものが多いのは現実世界に愛想を尽かしたからなのか。 [本]

ラノベやそれを元にしたアニメでは異世界ものが花盛りである。まぁ異世界ものは昔からあるのだが、現実の世界から転生なり転送なりされて、というパターンが多く、初めからファンタジーの世界にいるという設定よりか多い気がする。

ファンタジーではその世界の説明が面倒くさいのもあるのだが、現実目線で差異を見ていくのは最初から説明されるかったるさが少ないのかもしれない。

問題なのは、案外現実世界で死んじゃって異世界で転生して現実世界の知識が案外役に立ったという話が多いところ。最初から死ぬという話はそもそも病んでいるとしか思えないし、それが支持されるラノベなどの読む年齢層などが心配になってしまう。現実の知識が役に立つというところも、現実には役に立っていないということの裏返しなのかもしれない。

その話が現実問題として、早く死んでしまいたいと死んでしまうことは少なくても、こんな現実やめてしまいたいという願望があるのではないかと思うのも間違いじゃないだろう。じゃなければ、こんなに判を押したようなジャンルとして確立するとも思えないのだ。

転生で死んじゃった後の話じゃなくても、異世界に転送されたとしても元の世界に戻るんだ、という話は少なく、そのままそこで生きていたいというものが多い気がする。結局、どちらも現実世界を捨てたいという願望のようだ。

今も昔も若者が死に直面することはあるのだろうけれど、娯楽作品にそういう傾向があるのは健康的と言えないんじゃないかと思う。なんでも真剣に思えってことじゃないけど、楽しむ時にはそれなりのやり方があるでしょうよと。夢見てばかりではいられないのは、ニートの高年齢化なども関係しているのだろうが、こういう作品ばかり出てきてしまうのは社会構造が病んでいるとしか思えないのだ。

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「横浜駅SF」を読んだ。 [本]

ちょっと前に話題になっていた「横浜駅SF」を読んだ。最初はとんでもSFかなと思っていたが、サクッと読めて論理的な辻褄が合っていて読みやすかった。ともあれ最初に感じていたトンデモ感はずっと続いていたわけだが、読者を飽きさせないという点においてはなかなか悪いものではなかった。

いつまで経っても改築工事が終わらない横浜駅を揶揄して本作品は誕生したのもあるのだろうけど、横浜駅が自律的に日本全土(一部除く)を覆うというちょっと荒唐無稽な話ではあった。

確かに横浜駅の改築の継続はずっと続いていた。ここ20年の変化は、みなとみらい線への対応と南口、北口の増設なんだろうなと思う。個人的には南口と西側の一度上がらないといけなかった部分のショートカットがありがたかった。

横浜駅は最寄りの大きなハブステーションであったが、横浜駅周辺自体あまり用がなかったので、予備校に通ったぐらいがよく関わったことであった。正直コンパクトな街ではなかったし、その割には店が特に充実したわけではなかった。服とか食べ物を買いに行くには悪くないのかもしれないけど、自分の興味としてはあまり当てはまらない感じであった。本屋は微妙に小さめだし、パソコンのパーツショップはドスパラしかないし、パソコンの自作がわりと流行った時も量販店が追随したが微妙な品揃えだった。

そんなわけで横浜駅にはあまり思い入れはない。やたら人がいて人が減らないかなと思っていたぐらいで、通常の通路と乗り換えの道が重なっていたりして非常に不快であった。何にしても人が多いと疲れるのだ。

ともあれ、そういう増築というか改築が永遠に続いている感じが本作品の通底した前提となっている。構造遺伝界というのがこの冒険物語のキモとなっていて、それを利用したり壊したりして話は進む。自律的に増殖する上に破壊するのが困難というところが話に面白みを出している。まぁよく考えればコンクリート様の構造物が生えてくるということ自体ありえないわけだが、まぁそこはSFとして受け入れるしかない。

ただ全体の話がよく練られていて、JR北日本とJR福岡の兼ね合いがなかなか面白い。それらと主人公の関わり合いがあまりにも偶然すぎて、そこはもう少し必然性が欲しかったのだが、この短い話の中で円滑に話を進めるには仕方なかったのかもしれない。実質的には5日間の話なのだが、それだけで基本的に終わってしまうので、コンパクトに収めるためには偶然に頼るか、もう少し必然性を加える必要があったかもしれない。

実質的に読むのに一週間ぐらいかかったが、読むのが速くない人でも2、3日でいけそうなライト感はあった。その割には設定が細かかったりするので満足感は十分にあるだろう。現状のテクノロジーの延長がかなり効いてきたりはしていたが、そういう前提知識はSFには当然のことなんだろう。というか、今の常識からあまり離れすぎていると想像しにくいのはあるだろうから、逆にあまりに突飛にはしないのがSFの現状なのかも知れない。


SFとかは感想文が書きにくい。そこそこ時間は経っているのでネタバレしてもいいかとは思うのだが、ネタバレ部分が根幹部分でもあるので、推理小説とかと同じ様にやっぱり書きにくいところがある。なので、詳しいことは書けないのだけれど、わりあいよく考えられて書かれているので、トンデモ感は思ったよりも薄くなっている。それとあえて題名に「SF」と入れているところで先入観があって、イロモノ感もすんなり受け入れられるところはあった。

ネタバレ的なことを書くと、あとがきに「横浜駅は永遠に完成しない日本のサグラダ・ファミリアだ」と揶揄されるが、「常に工事が行われている状態」頃が完成形とあり、妙に納得した。生物の挙動と同じで完成に向けているための途中過程ではなく、流動している状態自体が完成した状態なのだと。


横浜駅SF (カドカワBOOKS)

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

  • 作者: 柞刈湯葉
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2016/12/24
  • メディア: 単行本



横浜駅SF【電子特典付き】 (カドカワBOOKS)

横浜駅SF【電子特典付き】 (カドカワBOOKS)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 富士見書房
  • 発売日: 2016/12/24
  • メディア: Kindle版



マンガもあるらしい。映像化は難しいとは思うんだけど、すでに挿絵等で基本はできているので何とかなったのだろう。

横浜駅SF コミック 全3巻セット

横浜駅SF コミック 全3巻セット

  • 作者: 新川権兵衛
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2018/11/01
  • メディア: コミック



横浜駅SF全国版というのもあったので、機会があったら読んでみようと思う。

横浜駅SF 全国版 (カドカワBOOKS)

横浜駅SF 全国版 (カドカワBOOKS)

  • 作者: 柞刈湯葉
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/08/10
  • メディア: 単行本



横浜駅SF 全国版 (カドカワBOOKS)

横浜駅SF 全国版 (カドカワBOOKS)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA / 富士見書房
  • 発売日: 2017/08/10
  • メディア: Kindle版



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「スタンフォードの自分を変える教室」という本を読んだ。 [本]

いわゆる自己啓発本とかは嫌いだ。何かをやるための方法とか、方法論とか、How toの本なら技術書とか幾つでも買った。でも、やり方のやり方というか、メタ的な人生のうまくやり方、みたいなのは宗教本と大して変わらないと思う。

大体が自分の意識を根底から変えないといけないとか、それをやったら自分じゃなくなるみたいな方向転換を強いるものも少なからずあるみたいだ。第一、自分の生活スタイルを変えなきゃいけないほどの変革というものは今までを否定することにもなるので、それが失敗した場合は目も当てられないだろう。元に戻るのさえ困難になりかねない。宗教にハマって戻れない人はいくらでもいるだろう。


ともあれ、比較的に科学的っぽい本を選んでみた。著者がスタンフォードでPh.Dを取った心理学者ということだが、心理学とか社会学とかあまり信用していない。というか、人文科学は基本的に信じていない。2012年の著作みたいなのでそんなに昔の本でもない。ヨガとか統合医療の専門誌を編集しているロハス女というところか。

題名がThe Willpower Instinctで、直訳すると「意志力の本能」というところか。副題はBased on a Wildly Popular Course at Stanford Universityで、「スタンフォード大学の超人気コースに基づいてます」ということらしい。「スタンフォードの自分を変える教室」という邦題は意訳だけどそこそこ外れてはいない。原題と全然違う邦題の本多いからねぇ。特攻野郎Aチームくらいの違いしかないかな。シンディー・ローパーが怒るほどの程度ではない。


内容としてはわりと科学的だ。心理学と言ってもマウスの実験の話とか、実際に比較実験とかをしているのでわりかし信用できそうな結果が報告されている。

全編、意志力のことについて書かれている。「やる力」「やらない力」「望む力」と三つに分けられていて、意志力という言葉の他に、自己コントロールという言葉も頻繁に出てくる。自己コントロールという響きがちょっと怪しい気もするが、実際自分をいかに意図する方向に持っていくか、という話だったと思う。

それに伴う妨げになるストレスや環境的な傾向がたくさん並べられていて、これじゃぁ意志力も発揮できないのも頷けるよなと再認識した。ダイエットとか一般的な課題が例に挙げられていてわかりやすい。個人的には大脳新皮質の話とか、ドーパミンの報酬システムの理論などは、自然科学的に面白い話であった。正直、心理学なんて空を掴む話ばかりしているものだと思っていたが、別にそういうことでもなかった。


スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

スタンフォードの自分を変える教室 (だいわ文庫)

  • 作者: ケリー・マクゴニガル
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2015/10/10
  • メディア: 文庫



図解でわかるスタンフォードの自分を変える教室

図解でわかるスタンフォードの自分を変える教室

  • 作者: ケリー・マクゴニガル
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2014/05/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



スタンフォードの自分を変える教室 スタンフォード シリーズ

スタンフォードの自分を変える教室 スタンフォード シリーズ

  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2012/10/18
  • メディア: Kindle版



何かを成し遂げようとすることに困難を感じる人にオススメかもしれない。世の中にはそんなに「石のように硬いその意志で」っていう感じの人は少数派だと思うので読んで損になることはないものとは思うのだけれど。

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驚くほど飽きっぽいのは治らないものか [本]

飽き性である。漫画すらあんまり面白くなかったら途中で放り出してしばらく放置ということもしばしばである。マンガですらこれなので、活字の本なんて時間と労力のかかるものでは、相当興味が続かない限りは通読するのが難しい。

友達が図書館で借りた本を読まずに返した、という話を聞いてまだ自分の方がマシなのかなぁと思ったりはした。でも、やっぱり興味が続かないというか、飽きるのはれっきとした事実ではあるので、なんとかしたいことの一つであったりはする。

一般書とかも買って満足してしまうところがあって、とりあえず手にしてしまうと安心して読まなかったりする。興味の糸というか緊張がふつと切れてしまい、後でも読めるからと放置して目の見えないところに行くと忘れてしまう。

なので、時間が限られている図書館で借りることも多い。特に実用書とかではなくて、小説などの一般の人が多く読む娯楽のものについては、借りて限られた時間のうちに読むことが割と重要だったりする。時間が限られているため、無理にでも読む時間を割く。買ってしまうと油断していつまでも読まないこともある。続けて読まないと後戻りしたりして効率的に本を読めないということもある。


あと問題なのは買っちゃうと場所をとること。以前、断捨離という言葉が流行ったが、本が捨てられない。売ってしまおうと思ってはいるけれども、どうせ二束三文でブックオフの資金源になるだけだし、なんかチリ紙交換に出してしまうのも何となく気がひける。

一番ダメな思考がいつかまた読むかもしれないと思っていることだ。大体はほとんど読まない。わかっているけど、捨てる気にはならないのだ。画集とかは特にコレクションとして買っているので、後で図書館でというわけにもいかないし。こんまりのときめくなんとかとか、やるか? なんというか、おじさんがときめくとか気持ち悪いことこの上ないのだがw。

とりあえず、惰性で読んでいた続き物のマンガは捨てようかと思う。本当に好きなもの以外は再度読むこともないだろうし、今なら電子書籍で出ているものも少なくないし。ただ一度買ったものを電子書籍で買い直すっていう行為が許せるかどうかは微妙なところではある。

やっぱ本であふれているというのは生活空間を圧迫するし、見た目もあまりいいものではない。混沌とした空間は整理された空間よりも精神に悪影響があるとも聞くし、何かを取り出す時にも物が少なく整頓してある方がいいに決まっている。今はわりと自由な時間を取れそうだし、ちょっといろいろ改善できるところはやってみようかと思っている。まずは要らないものを捨てるところからやりたい。

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なんつーかクローン作品作ってんのか? [本]

異世界に転生だとか、異能の力を持っているだとか、ネトゲの中に閉じ込められるとか、昨今のアニメやラノベはそんなのばっかしだな。一つの大きな流れだとしても、そういういかにも何かの後追いみたいなのはどうにかならんかと思うのです。

ともあれ、自分が消費するだけで何かを生み出していないことに悲壮感を覚えないわけでもないのです。同じようなものを作っているにしても、何かを生み出していることに違いはないので、そこで消費するのと生産するのとでは大きな違いがあるのではないかと思うのです。

それまでソフトを改造してOSSとしてリリースしたりしていたのも飽きてしまいやっていないし、新しいことにチャレンジできているわけでもない。まぁ初老も過ぎて新しいこととか言っている場合じゃないのも確かなのだが、自分が納得できることをしたいじゃないですか。

今は続けていることもきちんとできていないので、それを整理しつつ新しいものを作り出すことに尽力したいと思う。やってはいるけれども、最終的に世に出ていないので、どんな形であれ完成させてみることが大事なのではないかと。人生も半分を過ぎたのだろうから、総決算じゃないにしろ何かやろうぜ、と。


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「君の膵臓をたべたい」を読んだ。 [本]

海外にもっていくときに、ホラー小説だと勘違いされたらしい本作。劇場アニメ化されたと思っていたらまだだった。実写映画化は先にされてるんだね。原作となる小説を読んだのだが、文章に多少難はあるがそこそこいいお話というところ。映画見に行く人にとっては害にしかならない、今回もネタバレ感想いきます。


君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

  • 作者: 住野 よる
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2017/04/27
  • メディア: 文庫



君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい

  • 作者: 住野 よる
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2015/06/17
  • メディア: 単行本



不覚にも泣いてしまった。まぁ恋人が亡くなる話で泣かないわけはない。死んだ後とか別れた後にいっぺんに相手の心情を知るってのは割とありがちな泣かせテクかもしれない。全く感動しないと言ったら嘘になるが、どうにも不完全な部分があるのも否めない。文章に多少引っ掛かりがあるようだ。

主人公の名前が【秘密を知っているクラスメイト】とか【仲良し】で伏せられていて鬱陶しい感じなんだけど、名前を最後まで引っ張っていくほどの面白さがあったかというとそうでもない。実際、実写映画ではあっけなく本名を明かしてしまったらしいし。まぁそれも読んでいるうちにそれほど鬱陶しくなくなる。最初はゲームの名前を入れるところを想定しているのかなと思っていたがちょっと違った。ともあれ、見た目以上にそんなに重要なギミックではなかった。

あと状況の比較でどうしても納得できない記述があって気持ち悪かった。やっぱり一般読者に納得できないようなことは、前もってこれは自分が考えていることで一般的じゃないけどって断っておかないと違和感ばっかりが立ってしまう。「てにをは」程度は当たり前に校正すべきだけど、そうじゃない論理整合性ってのもある程度保たないと読んでいて安定感が出ない。読んでいて気持ち悪くなってくる。少なくとも共感は得られない。

それと主人公が本ばかり読んでいる人を遠ざける暗めのキャラなのにもかかわらず、ヒロインと話すときには非常にウィットにとんだ話し方をする。普段人間づきあいを避けている人間はそんな気の利いたことを言えないものだ。そんなの村上春樹の小説に出てくる主人公だって無理な話だ。特に異性に対してはさらに普通に振る舞えるとはとても思えない。コミュニケーションなんて日ごろの鍛錬があってこそのもので、その最たるものではないだろうか。そこのところ、やっぱりフィクションなのだなと感じてしまう。

それ以外はなかなかいいものであった。共病文庫という設定は本の主軸をなしていていい仕掛けになっていたし、ヒロインの妙に明るい性格は死に至る病気の裏返しだという事もなかなか良かった。妙に明るすぎたと思っていたが、家族には必ずしもそうではなかったのを見て、ヒロインもただのあほの子じゃないのだなとちょっと見直した。まぁ一年以内に死ぬと知らされて、明るさをずっと保つってのは周りを気にする子だったとしても無理がありすぎるし。

女の子とハグするのはちょっとほほえましい感じだな。まぁ若い身空でハグだけで止めておくことなんてできないのだろうけど、死んじゃったらしょうがないよね、という事で。死んじゃうんなら避妊気にしないでいいじゃんというのは男の言い分なんだろうな。というか、男女の仲よりも深い仲であることを共病文庫で知らされるわけだが、青春的な小説としてはこれでいいのだろう。

アニメ映画化して夏休み後にやるわけだけど、内容としてはそこそこ面白いかな。アニメ化するときに乗り越えるべき描写があるわけだけども、漫画化されているわけだし普通にできるんだろうとは思う。しかし、小説の漫画化というのはいつも眉に唾を付けて見ないといけない。あまりにグレードダウンしたものが多いからだ。というか、すでに売れている原作を元に描かないといけない人間に大したものが描けるかと言われれば微妙なところだ。

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本を読むのは好きじゃないんだけど読む。 [本]

本を読むのは得意じゃなくて、すぐに飽きて放り出してしまう。読みにくい本などは本当に即決で読まなくなってしまう。それでも高かったり、読んですぐ返さなければいけなかったりすると、苦労をして無理に読んだりする。だからいろいろ無駄にしないために借りれれば本は借りて済ますようにしている。というか、本は買ったまま売らないし捨てないので部屋にたまっていってしまうのもある。

元々飽きっぽい性格なのもあるが、本は読むのが遅い上に楽しんで読めない。小説一冊を二三日でサクッと読んでしまう人がいるが、本を娯楽として読む事が基本的にできない。マンガとかならまだそのノリで半日で読んでしまうこともあるが、それだって一気に読んでしまうことは少なかったりする。

なんだか色々な事が楽しみではなく、やらなくてはいけないことになってしまっている気がする。食事も睡眠も本来楽しいし、楽しくないわけじゃないけど、日々のルーチンとして行なっていかないといけなくなってしまっていて、本来の楽しさというのがなくなってしまっている。

させられ体験ではないけれども、どうにも自分から能動的に行っていることで人生が成り立っている感じがしないのだが。それはもしくは常識に従って行動すればみんな普通にやっていることなだけなのかもしれないが、それを自分の意志でやっている気が全くしない上にやろうという気がしない。

チキンラーメンのぐで垣さんのように何もしたくないというのが一般の人にもあるのが分かって、自分もいくらかまともなんじゃないかと思ってはいるが、そこは病人なだけあって病的さは磨きがかかっている。たぶん、親がいなくて何も言われなかったら病気が悪化してもうこの世にいないだろう。

生きるのを維持するために、投薬もしないといけないのだが、それを維持するのも結構しんどい。仕事とは別に休日に通院して薬をもらっているので、結局休みがとられてしまう上に外出してダメージを受けることもよくあることだったりする。ただ薬を飲むだけの投薬だけじゃないので、眠い時にはもうしんどくてやりたいとかやりたくないとかじゃなくほとんどできない。普通の人でも何もやりたくないという状況が存在するのに、その上で生命を維持するためのそこそこ重要なルーチンワークがあるというのは生きるのを困難にする。

人間の世界としては、生きる可能性があれば生かすという医療の方針なのだが、生かしといても絶対ポジティブに生きられないというのはいくらでもあるはず。そもそも病気自体がネガティブ思考を引き起こすものだから、それが治ったとしても一般的な人生の明るい展望がなければ、もし病気を完全に取り去ることができても意味がない。

そういう意味では、世の中は生かしとってもその人のためにならない生かし方をしている傾向がある。ガンなどの延命治療の拒否などのためにホスピスがあるけれども、他の病気に対しても延命治療してほしくない人はいると思うんだよね。生きるのを選択できる状態のうちに自分の生き死にを決めるというのはある意味ポジティブな生き方ともいえるんじゃないだろうか。生きるのをあきらめにもある程度、行政の補助が欲しいものである。だってこの先高齢化社会で医療費はどんどんかさんで金がなくなるんだから、そういう積極的な補助も欲しいと思うんだよね。

積極的に死にたいとは思ってはいないんだけど、生きていたところで面倒というかしんどいばっかりで、その先に明るい展望があるわけでもない。そういう状況ってのは重い病気を患っている人には多いと思うんだよね。変な宗教にお布施する前に国が救ってやらないとカルト宗教が蔓延るぞと軽く脅せば行政は動くんだろうか。そもそも行政の補助が完全に足りていればそんなことを考える人も少なくなるのだろうけど、そこまでの財源は日本にはないし、あったとしてもそっちに金を回すはずがない。

生きているのが楽しくないし、つらい、面倒くさい。面倒くさいというのも普通じゃなくて病的に何かをしたくない。それは人間の根本的なところにあるのかもしれないが、自分で死ねるほどの切迫性も積極性もない。死のうとしたところで中途半端に植物状態になってしまうなどのひどい状況は絶対に避けたいし、今よりも苦しい状態には絶対になりたくない。何か生きていることを実感できることってないんだろうか。それも病気に触らない程度で、日々を生きる事を肯定できるような何か。

そんな状態でも無理して本は読む。嫌な事を少しでも考えられないように。

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「コンビニ人間」を読んだ。 [本]

村田沙耶香のコンビニ人間を読みました。本屋大賞で9位入賞でそこそこの成績ですね。
 https://www.hontai.or.jp/history/
なかなか面白かったが痛い感じもした。あ、芥川賞受賞作でもあるんだ。だから忘れっぽい自分にも意識に引っかかっていたんだね。

読後感はそんなに良くはない。何か解決するでもない。でも、落ち着くところに落ち着いたんだなと思うところはある。短編と言うほど短くはないけど、サクッと読める長さで、そこそこ心にザクっと来る。これからは少しネタバレも含まれます。

コンビニ人間

コンビニ人間

  • 作者: 村田 沙耶香
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/07/27
  • メディア: 単行本



コンビニ人間 (文春e-book)

コンビニ人間 (文春e-book)

  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2016/07/27
  • メディア: Kindle版



ググっていると主人公が発達障害じゃないのかと言われていましたが、こういう世界に対する違和感が発達障害なのかと何となく理解しました。まぁ書かれた本人も発達障害という訳ではないようなので、お話の上での特異的な性格という事なんでしょう。ただ、世の中とずれて悲しい思いをするという人は少なくないと思うので、そういう普遍的な部分を肥大化させて病的にさせたという方向性の方が近いのかもしれないなと。

精神病は普通の人や精神科の医者から見ると違和感が感じられるようですが、普通の人から見れば病気というのは間違いないところでしょう。ただ、それに病名を付けるのにはちょっと難しいところがあるようで、そこのところがグレーゾーンが多い発達障害に結び付けられるんじゃないかと思います。だから、どこか自分にも引っかかるところがあるという人が多いんじゃないかと思います。実際、大人になっても発達障害か調べようとする人も多いみたいだし。

病気であろうとなかろうと、主人公は社会に不適合であることは自分でも理解している通りで、おかしいという部分と言われていることはわかるが、そのものが理解できないという状態なわけで。そういう意味では、後半で出てくる白羽はまた違った意味で社会不適合者であることは間違いないだろう。

というか、白羽はコンビニ人間にさえなれない時点で主人公より劣っている。というか、持論を振り回しすべて社会のせいにして自分の状態も把握できていない、または理解するのを避けているのは、ネットによくいそうな奴だよなとちょっと思った。ただそういうネット民の見た目がキモいかどうかは分からないけど。口汚いのは同じことだろう。

どちらにしても、そういう奇妙な二人が同居生活をしているのも奇妙だ。というか、どっちも収入が少ないという点においてまず破たんする。それなのにコンビニの従業員は祝ってくれている。不幸になるのまっしぐらなの誰にだってわかるのに、同棲していることで評価するってのはちょっとおかしな気がしたが、たぶんそれは本の中の普通の人達との境目を際立たせているのだろう。普通だったら愛想笑いぐらいで終わるんだろうから。

白羽が結婚しないとか仕事をしないとかで世間が介入してくるのが嫌だと言うのだけれども、今どきシングルでいる事自体はわりあい普通になっている。昔ほどお見合いせいだの結婚しろだの言われる状況は減っているのではないだろうか。実際、シングルは増えているし、更に子供をもうける率も政治家がウダウダ言うほど低くなっている。そういう意味では、昔ほど村社会的な婚姻を強制的に勧められるという事も少なくなっているのではないだろうか。昔は問答無用で15で姉やは嫁に行っていたのだ。

白羽が結婚しようとしていたけれども、その前に就職だろというのは誰もがツッコむところだろう。だけど、それもできない人としては嫌なはずの結婚にしがみつくしかないわけで。キモくて口も悪く頭も悪い男と結婚したい女なんてそういない。現状の社会としては、白羽が非正規労働者になったような人はゴロゴロしているんじゃなかろうかと思われる。Hagexさんを刺し殺した奴みたいに、病的な性格で鬱屈している人間はそこそこいるんだろうな。

白羽は本当に嫌な奴なんだけど、自分もそういう所に片足を突っ込んでいるんだろうなと思わなくもない。ただ、悪い状態から目をそらして訳の分からない解決策を夢見ているほど馬鹿じゃない。自分が病気なのは自他共に認めるところだし、そこいらのところは譲歩も無理もあまりしていない。自分が分かっていないのに喚き散らしたりはしたくないものだ。まぁ普通の人は若い頃にそういう状態を切り抜けてきてはいるんだろうけど、間違ってエゴを捨てきれずすんなり通り抜けてきてしまう人はいるんだろうな。


本の内容ね。今まで白羽キモイしか実質言っていないからw。主人公に対する人々として、地元の昔のクラスメイト達がいる。いわゆる勝ち組たちの集団だけれども、かなりずかずかとプライベートに口出しする。本来だったら空気読んである程度躊躇するのが普通なんだろうけど、物語上そこは拒絶に近いダメ出しをする。こっち側に来なよというムリゲーを提案するのだが、自分たちのした苦労と主人公のする苦労とではあまりにも違い過ぎる。

自分の家族たちもどうか普通になってくれと祈らんばかりだが、基本的にそういう人間にできているのだから仕方がないと主人公は堂々としている。堂々としているというか、何をしたらいいか分からないので無駄に不安に思ったりしないというのが正確なのか。自分を完全に理解しているから、白羽を言葉で叩いたり貶めたりはしていない。自分が変だという事も分かっているので、他人にどうこう言う事はしないのは、普通の人より人間ができているというか。

結局、自分のしていることと同じことをして、同じカテゴリの人間として群れる、というのが一般的な人間なのだろう。ただ、そういう社会構造も一般的ではなくなってしまった。そういう意味では、勝ち組の普通の人間たちも主人公と同じ薄氷の上にいるのは変わらないのかもしれない。そもそも人生においてド安定なんて事は少なくとも現代においてはないからだ。

最終的に行きつくところは、何をもって普通なのかという事だろう。それを問い直さないといけないほど現代社会は危ういところはある。それは危ういバランスをもってやっと正常な機能を保っている。ただ機能を保たずとも世界はどんどん進んでいくのだった。

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朝井リョウの「何者」を読んだ。 [本]

朝井リョウは若くして売れた作家で、映画化も結構されている。映画を見りゃいいんじゃないかと思うんだが、それはそれで面倒なのだ。結局、金のかからない方法で消費しなくてはならない底辺だからしゃあない。とはいえ、積極的にいくほど面白いと思えるものは少ないんだがな。

「何者」は大学生の就活の話で、Twitterを絡めて話が進む。Twitterでメールアドレスで検索できると書いてあって、本当にそうなんかなと調べたら、デフォルトで開示しないようになっていました。Twitterの性格から言うと途中で文句が入って止めたんだろうな。当時は無断で開示されていたと。開示できるようにもできるけど、そうしている人は少ないはず。まぁそういう人はFacebookとかやるんだろうな。

最後の方でちょっとしたドンデンがあるのだけれども、伏線というか当然そうなってもおかしくない事実を述べられていても、あぁそういうことになっていたんだねというすっきり感がありました。なんか、推理小説とかで伏せられていた事実で話がドンデンするとか、そんなのしらねーよ的なものを読むのが大っ嫌いなんだよね。そういう意味では、とても公平な文章と言っていいのではないだろうか。

就活の理不尽さなど色々あって、就職氷河期の頃を思い出してしまったけれども、全体の内容としては群像ものとしてよくできた作品であった。ただ難点があるのは、文章に何のきっかけもなく場面展開していたりするところ。回想かなと思ったら、現実に戻ってきたり、場面転換したと思ったら詳細に述べるために元に戻ったりすごく気持ち悪かった。

そういうのは、自分でわかっている分には読みづらくはないのだろうけれど、何の前提知識もなくそれをやられてしまうのはきつい。正直、読む側を考えていない技巧主義のオナニーとしか思えない。まぁ若いからそういうのも許されたんだろうけど、もう少し長いスパンでそれを使わないと生かされないし、ただ単に時系列の順序がおかしい文章としか読めないのだ。そしてそれを使う必然性が感じられなかった。それ以外はなかなか悪くなかったよ。


何者 (新潮文庫)

何者 (新潮文庫)

  • 作者: 朝井 リョウ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/06/26
  • メディア: 文庫



何者(新潮文庫)

何者(新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/07/01
  • メディア: Kindle版



スマートフォンが普及してきたころの就活の話として歴史的な価値もありそうな気もするし。出てくる女の子が基本けなげでいい感じであった。

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Amazonプライムの勧誘がウザい&自己アフィ [本]

Amazonで買い物をしようとすると、Amazon Primeを使えと盛んにお勧めされる。そんなムダ金払うものかといつも文字が小さいリンクを押しているのだけれど、いちいち出てこないようにできないものかねぇ。Prime会員になったところであんまりメリットがないのよ。

Amazonのアフィリエイトをこまごまと自己アフィ中心にやっているのだけれど、Amazonが送料を取るように戻ってしまうと他人の購買によるアフィがぱったりと入らなくなった。まぁそりゃ当然だよな。でもとりあえずは書籍の送料を取ることまではしていないので、個人的に使う分には何も問題はない。

自己アフィリエイトについて書いておくと、やり方としてはアフィリエイトを得るアカウントと、自分で作ったアフィリエイトのリンクで買うアカウントを別にして買うと、少し自分に返ってくる。とりあえず、自分は登録するメールアドレスとクレジットカードを別にしているけど、もしかするとメアドだけを別にすれば済むのかもしれない(クレジットカードを同じにして試してないので分からないけど)。500円以上たまらないとAmazonギフト券として還元されないのだが、技術書など高い本を買うとそこそこポイントが加算されるのでたまるまで待つ。

500円というところがいろんなところで使うポイントカードと同じぐらいだなと思うが、書籍はあまりポイントが付かないことが多いし、買う店舗ってのが決まっていないことが自分は多いので、やっぱり今のAmazon固定の依存構造しかないのかなと思ったり。大体、マンガ以外は買いたい本が書店にあることが少ないし、書店で予約して取りに行ってという手間を考えると通販で買ってしまう方が良い。

Amazonはいろいろな意味で物流を破壊したな。本の通販としては一強状態ではあるが、同じシステムを組むのは在庫とか規模的に難しい。Googleと同じように独走を許しているが、まぁそれで弊害が出ないうちはこの状況に甘んじる事にする。というか、在庫とか取次の問題が出てきてしまっているらしいが、まぁそれは流通業と出版業界の課題であって、一般消費者にはそれほど問題となるところではないかもしれない。

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